チェイサー日記(路上抗争篇)
2022年1月〜
→ポロロン
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2022年が皆様にとっても良き年でありますように |
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ある日車庫を開けてみるとほんのりガソリン臭い。 特に燃料系を触ったわけでもなく、妙です。 この手の状況で真っ先に疑われるのはチャコールキャニスタあたりでしょうか。それなり以上に古い車であれば当然ホース劣化の疑念の方が先に来るわけですが、現車は以前一通り交換しているので考えにくいというか考えたくない。配管の破損というのはもっと考えたくない。 燃料タンクキャップでのチャコールキャニスタの簡易点検をしてみるも、どうも異常はなさそう…な代わりにキャップのパッキンがずいぶん草臥れているのが目に付きました。ここがちゃんとパッキングできてなくても蒸気漏るよな… |
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新車時のままでしょうから交換して悪いこともないでしょう。部品も普通に出るので一安心。 パッキンなのに部品名はスプリングなんですね… |
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ネジが硬くても幸い鍋ネジですのでネジザウルスの類で咥えてしまえば簡単です。 当たり部分はゴムパッキンだけかと思っていたのですが、裏に薄いプレス部品のプレートが入っていました。 |
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このプレートを付け替えるのが一月の気温では少し手こずります。ゴムパッキンをヒートガンで温めたらあっさり入りましたが。 |
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固い!! 開け閉めがめちゃくちゃ固くなりました。元ってこんなだったのか… それほど期待していなかったのですがそれ以来ガソリン臭は感じませんので、どうやら当たりだったようです。 |
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ふと気が付いたらまたホイールキャップが回って、エアバルブに圧を掛けていじめていました。しかも以前は1ヶ所だけだったのに、今度は3輪もですから重症です。 キャップの爪に貼っていたハーネステープがカチカチになっていたのでアセテートテープに貼り換えたのですが、すべすべなので摩擦が減って回りやすくなってしまったのでしょう。 ホイールリムへの密着防止のつもりで以前キャップの縁に貼ったゴムはとっくに潰れており、やはり何らかの回り止めを設置する必要がある…とぼんやり眺めてあれこれ考えているうちに、自分がずっと壮大な勘違いをしていたことに突然気が付きました。 |
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画像はトヨタ純正スチールホイールです。GS171クラウンが購入時に履いていたものですが、縁がひん曲がっていたのが気に入らずに外してタイヤごと放置しておいたものなので、いささかお見苦しい状態であることをことをお詫びいたします。 で、純正ホイールにはこのようにキャップの回り止めに小さなフラットバーが溶接されています。少なくともキャップを被せる前提のホイールはずっと昔からこうです。なんか挟まってるのはカエデの種ですが、たまたま挟まってただけで別に点付けで全周溶接されていないことを示すために入れたわけでは全くないので気にしないでください。 そして、わたくし何故かはわかりませんがこの回り止めを、キャップの外周が全周接触して摩擦で回転力が生じないように、装着状態のキャップを一ヶ所持ち上げておくためのものだとずっと頭から思い込んでいたのです…現車のキャップや同型マークUのタービンキャップ等々、キャップがホイールより一回り小さくホイールリムが露出するタイプだとこの位置にキャップの縁が来ることから、何をどうしたのかそう信じて疑わなかったのです… 気付いた今なら当然わかります…もちろん違います…ここにキャップの爪が当たればそれ以上回らない、古いステンレスのキャップなら爪の間隔が細かいので、最初からその隙間にはまって回りようもない、それだけの話です… 最初から理屈をご存じの方は「お前は何を」としか言いようがないと思われます。全くもってその通りです。つくづく思い込みは恐ろしいというお話です… |
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気を取り直して… じゃあ今のホイールにもこういうのを付けてしまえばいいだろうということなのですが、溶接となると少々敷居が高い。しかしさすがにこの面積では接着では少々厳しい。非常に強固な金属用接着剤は知ってますし使ったこともあります(セメダイン・メタルロック)が、それでもこの棒一本の接着面では… と考えていて接着面積を稼げないかと思いついたのがこれ。見づらいかと思いますがコード留めです。よくあるやつです。一応両面テープは手持ちで最強のものに換えてあります。 |
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一発で取れました。 というかキャップを嵌める時に当たって取れてしまうので、回り止めになるかどうかというスタートラインにすら辿り着けません。根本的な接着力不足もありますが、取り付け位置が奥まっているのでキャップを嵌める時に目視で爪の合間を狙うということが根本的に不可能です。こうやってテープなど貼って位置合わせをしたところで、キャップが一発でスパッと入るわけではないのでこね回しているうちに押されて結局剥がれてしまいます。 まあ無理もない。 |
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じゃあもう少し接着面積と爪の長さを取れるようにしたらどうだろう?と考えた結果がこれ。 |
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DIY店の電工売り場で単純に形状と寸法だけを見て選んだのですが、コードが当たる側にスポンジが張り付けてあるなどという高級品でした。こんなのあるのか… 少なくとも今のところ取れても回ってもいません…が、もう少し何とかやりようがある気がします。 |
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ある日テールレンズが非常に曇っていることに気が付きました。 …いや、気が付いたらというかずっと分かってはいました、少しずつ曇って来ていることには。多少保護ケミカルなど使ったりもしていたのですが、日中はそれほど目立たなくても暗いところで点けてみるとご覧のように(見えないか…)細かいクラックだらけです。 もっともこれでも45年落ちのチェイサーとしては相当に綺麗な部類です。元々の素材が良くないので、新車から十数年も経てばこの程度には劣化してしまいます。かつてまさに十数年程度で廃車になった個体から取り外し、以来ずっと冷暗所に保管(押し入れに放置)しているレンズがほぼこんな感じです。現在まで生き残っている他の個体ではウインカーが半透明どころかほとんど不透明になっているものも見かけます。マークUも前期は似たような感じかややマシ、後期マークUだけは素材が違うのか全然曇らない印象があります。 曇っているといっても別に視認性に支障はなく、見栄えもそこまで悪いとは思わないのですが、一旦気になり出すと気になる。 新品もストックしてありますが、大昔ヤフオクで仕入れた綺麗な中古レンズが押し入れの奥に仕舞ってあるはずです。あれを思い切って使ってしまいましょう。記憶が確かならば上からクリアを吹き付けた痕跡がありました。恐らく前オーナーはこのレンズの素材の悪さをよく知っていて、何とか少しでも劣化を遅くしたいと思ったのでしょう。塗り肌の感じからしてウレタンクリアっぽかったはずですが、多少ブツを噛んでいた記憶があるので少し磨く必要はあるかも知れません。とにかく出してみ |
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…ナニコレ …保護のために何か吹いてくれたまではよかったですが…どうやらウレタン塗料ではなかったようです…どうもラッカーでさえない感じがします…水性のトップコートとかそういう類…それを大事に大事にエアキャップに包んでいた結果こんなことに…だからトップコートとか水性塗料は嫌いなんじゃ!!!11!私はタミヤカラーのコバルトブルーのボデー塗装が永遠に乾かないタミヤのセリカXXのトラウマをずっと引きずり続けています。たぶん一生このままです。以来模型用水性塗料は一本も持っていません。現在の水性塗料は昔と比較にならないほど性能が上がっているという話は聞いて知っておりますが、それはそれこれはこれ。ていうかそもそも本当にこれがトップコートがどうかもわからんのに濡れ衣もいいとこではないのか。 |
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こうなってしまったからには仕方がないので泣きながら落とすしかありません。そんな弱い皮膜なら研ぐより拭き取った方が早いかもしれんと思い、初めはエナメルシンナーやMr.カラーのうすめ液で拭いていたのですが、落ちるには落ちるけど思ったより落ちない。そのうちウインカーのオレンジが色落ちしてウエスに付き出しているのに気が付き、劣化の進行を恐れてやむなく研ぎ落す方向に変更。とりあえず上の赤レンズとウインカー/バック部分はほぼ平らになりました。一番下の段は刻印があるので研ぐわけにもいかず、拭いてもいまいち落ちない。あまり目立たないのをいいことに程々でやめておきました。 「ほぼ」平らになったということは完全に平らにはなってないわけで、またこれをそのまま使うと数年後、遅くとも10年後には元の木阿弥であろうことから、クリアを上掛けしておくことにします。スプレーのスーパークリアーを使用、残った塗膜が悪さをしないように念のため砂吹きからスタート、まあ何とか見られる程度にはなりました。 |
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入手したブツはレンズ単体ではなくランプASSYでだったのですが、レンズとケースの間に入る仕切り(シェード)の、バックランプ部分だけがひどく劣化しています。もちろんここだけ素通しレンズだったからでしょうが、長い年月でこれだけの紫外線その他を全部レンズが食らっていたわけです。自動車のライトレンズというのは本当に強いものです…レンズだけに限った話じゃありませんが。 反射鏡はシルバー塗装ですが仕切りはライトグレーの樹脂の素地のままなのでタミヤのプラサフで済ませます。ここもシルバーを吹いたり反射鏡共々アルミテープを貼ったりすると見栄えや性能が向上しますが、復元が目的なのでそこまではやりません。 |
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塗装は無事済んだのですが、下の塗料の得体が知れないので時間がたって縮んできたりという可能性を恐れて少し長めに乾燥期間を取ることにしました。そしてそのまま埃をかぶることになりました。幸い異状も出ませんでしたが。 そのうちに足車のクラウンのヘッドライトの黄ばみが進行し、細目コンパウンドで磨いて激安ガラスコーティング…だけでは半年持たない感じになってきました。この際ある程度世話なしにしたいのでレンズ補修スプレー(レンズリフォーマー2)というのを吹くことにしました。要は2液ウレタンクリア塗装です。普通のウレタンクリアスプレーでも大差ないのではないかと思うのですが、一応レンズに特化したと謳っているので多少高くても間違いのないものを使おうかと。 大きなヘッドライトレンズにも対応できるように多めに入っていて余るそうです。もったいない。そこでテールレンズのことを思い出しました。ついでに吹いてしまえば万全ではないか。 |
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だいぶ長い間乾燥させてあったとはいえ、ここで縮れさせてしまったりするとこの上なく面倒なので、スプレーに付いてきた小冊子の手順通り慎重に砂吹きを重ねて仕上げました。まずまずです。Youtubeで同じ製品での作業動画を上げてる方などおられますが、砂吹きの時点でみんな吹きすぎてる気がする(模型の塗装、特にデカールのクリアコートのイメージからすると)。 初めは吹きっ放しのままでいいかと思ったのですが、やはりレンズ表面に光が反射した時に塗り肌が見えるのは美しくないかと思い、1500番から研いで磨きました。もっとも例によって一番下の段は刻印あるし見えにくいので程々です。 |
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なお肝心のクラウンのヘッドライトの方もまあまあに仕上がりましたが、マスカーが浮いてしまい飛んだミストでなかなか酷いことになりました。ボディカバー被せた方がいいかな…まで考えたのに実行しなかったツケです。養生にし過ぎることはありません。特に素人は。こちらも研いで磨くとより綺麗になるのはわかっていましたが、 あと塗料が余るという話だったのですが、そこまで量に余裕のある感じではなかったです。確かに1台分だと余りそうですが、2台分だとギリギリかちょっと足りないくらいの量です。このヘッドライト2台分だと少し足りなくなっていた可能性が高いです。本当ならヘッドライトの方は最後にもう一回吹きたかったのですが。 (※使用したスプレーは280ml入りですが、旧型だと320ml入りだった模様。そっちなら2台でちょうどくらいかも知れません。1台だと結構余るでしょうけど。) 今回使ったのはレンズリフォーマー2という製品ですが、同種のホルツ製ヘッドライトリフィニッシャーはより透明度が高いっぽい模様ですので、同じような作業の際にはご参考まで。 |
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コンビランプ脱着において特に注意すべき点はありません。精々トランクトリム(上級グレードのみ)の固定金具が折れないように気を付けるくらいでしょうか。既にどこか折れて部品取り車のと交換した記憶がありますが、電球交換のたびに薄い金具を折り曲げたり伸ばしたりするという構造である以上いつか折れるのは致し方ありません。 |
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旧品との比較。 …どっちがどっちかわからんですね…これは必ずしも写真写りの問題ではなく、肉眼で見てもそれほど違いを感じられませんでした。なお上がいま外した方です。 これ換える必要ないんでは?と思いましたがここまで来て復旧して終わるのも何なので、とりあえず続行します。 |
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レンズを外してみたらリフレクターもシェードも大変綺麗だったので、このままレンズのみの入れ替えとします。今回使った中古品のシェードと比べて如何に陽に当たっていないかわかります。 |
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交換完了。 もちろん反対側もやりました。 …あ、写真だとようやく「やった感」が出ましたね…肉眼だといよいよ今までのレンズとの差がわからなくて、全く無駄なことをしていた気がして仕方がなかったのですが。 あとさっき注意点はありませんと書いたのですが、必要がなければリムはマスキングテープででも留めておいてボデーから浮かないようにしておいた方がいいかも知れません。縁に巻いてあるビニールのトリムが外れて、戻すのに意外と難儀しました。もっともこういう時はひと通り分解して清掃くらいするのがあるべき姿だと思いますが。ががが。 |
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しかし結果的にはこうやって点けてみてもやっぱりそこそこヒビ曇りが目に付くという…新品じゃないので仕方がないのですが、結構な手間を掛けたにしては満足感が非常に乏しい。割と無駄なことをした気がします。 |
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