チェイサー日記(路上抗争篇)
2003年6月〜9月


→更に続きます






ここ暫く雨が多かったので、天気がいいところで湿気取りも兼ねてカーショップのハシゴに乗り出したのはいいのだが。

天気良過ぎ。

暑過ぎ。


何しろラジオでは「今年一番の暑さかも」等と言う始末である。まだ6月だっつーのに。
走行風だけでは何分暑いので、恐る恐る(A/C)と書かれた蒼いボタンに手を伸ばすと・・・ちゃんと冷えてますよ。

まぁ実際にはバキッと冷えてる感じではないが、それでも充分風は冷たい。最初に遠路はるばる現車確認に逝った時もエアコンのガスが入っていたのには少なからず驚いたが、そこそこ効く事にまた驚かされる。クドいようですがコレ、廃車から10年乗らずに置いてあったクルマですよ?

クーラーナシだと苦行になりかねない天候でも、おかげでドライブは快適そのもの。





で、これがカーショップのハシゴの成果のひとつ、イリジウムプラグである。

今のところエンジン不調というほどの事はないのだが、暫く走っていると信号待ちでアイドリングがやや低くなって来るのが気になる(エンストするほどは低くない)。燃料の供給は問題ないと思う(と言うか、インジェクタ周りをつつくのは面倒なので問題があると思いたくない、と言うのが正直なところ。本当は燃圧くらい計ってみたい)ので、次に怪しいとすれば点火系統である。
イリジウムプラグはトゥデイに使ってかなりドライバビリティの向上が感じられたので、期待大。

因みに使用したのはデンソーのものだ(トゥデイも同様)が、どこかのサイトで「高回転車にはNGKの方が持つ」という話を読んだ記憶がある。耐久性に不安のある方には1割強お高い代わりに耐久性を高めた「イリジウム・タフ」という製品という製品もある。

まぁ、このクルマには全く関係ないですけど。





外した旧プラグ達、奥から1番、手前が6番。
特に色の変わっているシリンダーもなく、全体的に同じような焼け具合。

因みにこのクルマ、ちょっとプラグが外しにくい。
プラグ点検が当たり前の時代のクルマなので、極端に外しにくいと言う事はないのだが(イマドキのクルマのように全部カバーで覆われている方がよっぽど大変だ)、意外と障害物があってレンチのエクステンションの長さを選ぶのである。ソケットのセットを1種類しか持っていない、なんて場合は外せない可能性もないではない。


プラグコードを念入りに確認(前回のことがあるからなー)し、エンジン始動。既に熱中症になりかけて頭が痛くなりつつあるのだが、とりあえず試運転。

走り出しから「あれっ」と思うくらいアクセルレスポンスが違う。あたかもクルマが軽くなったかのような感じ。今までアクセルを踏み込んでから走り出すまで一呼吸ある感じだったのだが、それもかなり改善されている。頭痛で眉間にシワを寄せつつも、思わずニンマリ。

1本1.5k円ほど、6本だと9.5k円ほどになるが、まだ使った事のない人は試してみる価値はある。





更に日を改め、ご存知永井電子のウルトラ・シリコーンパワープラグコードも装着。

見た目はちょっと派手でどうかと思っていたのだが、いざ付けてみると意外とイイかも。





ごくごく些細な事ではあるが、5番6番のコードが少々長すぎるのがちょっと気になる。5番のコードで元の6番くらいの長さがあるのだ。恐らくはM系エンジン全て共用にしているためかとは思うが。

走り出してみて、またまた思わずニンマリ。
アクセル踏んだ後の回転の遅れは更に(場合によっては殆ど完全に)少なくなっている。アイドリングの下がりも少なくとも暫く走り回った限りでは感じられなかった。馬力が上がったかどうか・・・は元々そんなに飛ばしてないので判らないが、もしかすると燃費も多少良くなるかも知れない。

値段はこのクルマで18k〜21k円ほど。プラグコードは一応消耗品、交換の折によければどうぞ。







左のスモールランプが切れているのに気がついたので、電球類の交換を実施。前後ランプは白内障になっていたバックランプなども含め、全て新品に交換した。

まぁ、別に点いてればいいんですけどね。この際当分触らなくて済むように、という事で。





フロントのウインカーレンズの中に少し汚れが溜まっていたので洗おうと思って軽い気持ちで分解したら、薄いプレスの遮光板が左右で違うタイプなのに気付いた。

写真左は元々の(曲がったバンパーに付いていた)もの。遮光板は3ピース分割。右は元のレンズにクラックが入っていたので、ストックから引っ張り出してきたもの。1枚の板を折って作られている。零号車のものを出してみるとやはり3ピース分割式。初期のものだけの特徴のようである。

折角なので、左右とも3分割タイプを使う事にする。
・・・分解状態じゃないと全く判らないんだけど。





テールも全て交換。
バックランプは以前「ハロゲン並みの明るさ」という謳い文句に惹かれて買ってみたものの、点けてみるとてんで期待外れで仕舞ってあった小糸の高効率バルブを使用。まぁ早い話がアリモノという事です。

バックランプの光量は個人的にはかなり重要だと思うので、なるべくハロゲンかホワイトバルブを入れるべきだと思う。ただこのクルマの場合ホワイトバルブは見た目が蒼くなってしまうので何だし(ヘッドライトが蒼いので説得力なし)、そもそもリヤシートバックが思いっきり邪魔で後ろがよく見えないので、とりあえずはこんなモンでいいでしょう。頻繁に乗って歩くわけじゃなし。

あ、ライセンスランプ換えるの忘れた。







散々ページを使った挙句スタンレーに決定としたヘッドランプであるが、手元のマーシャルを眺めるにつけ不満がつのる。別にスタンレーのがどうのと言うのではなく、やはりネコマークの魅力には屈しがたいワケで・・・かと言って前述の通り手元のものはそのまま使うには今ひとつ、相変わらず新品・美品はエライ値段がついてとても買う気にならない。

どうしたものかと、昼も夜もマーシャルマーシャル言いながらWebの海を徘徊していたら、ある夜黄色い眼をした黒猫がつい、と目の前に現れた。その眼の輝きに思わずついて行くと、何と爛れたヘッドランプの再生法を紹介したページがあるではないか。
ごく簡単に言うと、レンズとリフレクターのシーリングを切って分解するというもの。純正流用(改造)クリアテールを作る際、同じような作業をする事は知識として知ってはいたが、こんな事ができるとは全然思い付かなかった。


大喜びで読み終えてふと気が付くと、黒猫はもういなかった。
今夜もどこかのマーシャル亡者の先導をしているのかも知れない。





本来ならばリフレクターをリクロームするか、同じメーカー(あるいはリフレクターの形状・寸法が同じ)のマトモなリフレクターと交換するべきものなのであるが、そもそもリフレクターのマトモなものが高いから困ってるのであって・・・
モノは試し的な意味も含めて、手持ちの小糸ハロゲンのリフレクターと組み合わせてみる事にする。リフレクターの深さがいくらか浅いような気がするが・・・

シーリングが硬化していて割と簡単に外れたマーシャルに対し、まだ新しい上にミッチリと塗られていた小糸のシーリングを剥がすのは中々ホネであった。





再シールに使うのはこれ、お馴染みバスコーク。均一に出すのにはこの方がいいか?と思って缶入りゾルタイプを買ってみたが、別に普通のチューブ入りでよかったようだ。ただこっちの方が出すのがラクなのは確か。

なお、失敗しなければこれでヘッドランプ6個くらい再生できそうな気がするが、ワタシは何度も何度も失敗したので足りなくなってしまった。





この作業のキモはとにかく「コーキング材はごく少なく塗る」、これに尽きると思う。「これじゃ少ないだろう」と思う位でも、レンズを合わせてみるとかなりハミ出す。外側にハミ出したのは拭き取ればいいだけだが、リフレクター側にハミ出したのは取りようがないので、レンズをまた外してコーキングを全部拭き取り、最初っからやり直しである。硬化前にシリコンがリフレクターに僅かでも残ってしまうと完成後ではどうしようもないので、ティッシュで執拗に拭き取る。

白いべたべたしたモノを拭ったティッシュの山。人には見せられない。





小糸のリフレクターと組み合わせて、完成。バルブの前の傘がなくなったので、見た目もスッキリサッパリ。
リフレクターもそうだが、レンズも結構汚れていた。リフレクターの程度の良い中古品でも何か輝きに乏しいと思ったら、一度バラして清掃するとかなりクッキリ綺麗になると思う。

写真では前回使ったブルーのバルブが入っているが、またホームセンターで良さそうなバルブを見つけたので使ってみる。MOBISというブランドの「プラチウム」というモノ。60/55Wで135/125W相当、色温度4800K。まるでオーロラの如きコーティング色と、たったの980円という値段に惚れて購入。後でよく見たらヒュ○ダイのブランドであった。まぁいいや。





取り付けにはひと工夫が必要。この形のランプの場合、ランプの縁の裏にある位置決めダボを車体側のオカマの切り欠きに合わせて、ネジ止めリングで固定するわけだが(この辺実際にランプ交換した事ある人でないと判らないと思う、スマソ)小糸の場合レンズの縁が厚く、その分ダボが薄め(高さが低め)に出来ている。それに対してマーシャルは薄めのレンズ縁に厚め(高め)のダボという組み合わせなので、小糸リフレクター+マーシャルレンズだと高さが足りず、リングを締め付けてもランプがグラグラ動いてしまう(逆にマーシャルリフレクター+小糸レンズだと、リングの押さえが強くなり過ぎるハズ)。ダボの裏に両面テープでアルミ板の細切れを貼り付け、嵩上げして解決。

流石に光が白い。ちょっと紫がかっているが、程ほどレベルなのでそれほど気にならない。ゴールドともディープパープルともつかぬ妖しげな色に浮かび上がるネコマーク・・・
(*´Д`)ハァハァ
・・・ただし、後日夜の田んぼ道を走ってみたら、強烈に放射する紫外線で通常の3倍の虫を寄せ集めてしまう事が八角。
半島のバルブは化け物か!?(←それが言いたかっただけだろ)

なお、ネコマークにハァハァしているので最早賢明な読者諸兄はお気付きの事と思うが、「目付き(リフレクターの反射)の良し悪し」という当初のヘッドランプ選びの基準はとっくにどこかへ逝ってしまっている。





今回の作業において一番の問題点はたぶん「ニコイチヘッドランプなんかで車検通るのか?」という点かと思うのだが、少なくとも見た目では著しく照射範囲が狂っているという感じはない。そもそも元のマーシャル自体、車検でハネられた話を何度か聞いた事があるので、あくまで観賞用ライトとして「通ればラッキー」くらいのつもりでいた方がよいのではあるまいか。スタンレーのランプは車検用として保管。


なお、この作業記録はかなり要点を端折ってあるので、これだけを参考に真似するのは止めて下さい。ワタシが参考にさせていただいたページも敢えてアドレスは記さない。もし貴方にその気があれば、そのうちにあの黒猫がきっと導いてくれるはずだ。







ただただ、曇りと雨な夏休み。
ようやく晴れた午後にカバーをめくってみたら、
タイヤに夏の抜け殻が付いていた。







OKモニターのウインドウォッシャー残量警告灯が消えない。
ウォッシャー液はちゃんと入ってるのに。

マァ本当の事を言うと、車検から帰って来た頃からずーーっと点きっ放しだったんですけど。
いい加減目障りなので直しましょう。





ウォッシャータンク、ラジエターリザーブタンク共、残量はタンクの底から差し込まれたセンサーのフロートで検出している。
写真で上の方にある黒いドーナツ状のがフロート。
左にある黒いC形のは、取り外しの際千切れたガスケット(泣)。
差し込む方を優先した形になってるので、どうしても、ね・・・

てっきり固着しているのかと思っていたのだが、フツーに動くので、たっぷり繁殖していたコケを掃除してオシマイ。
(タンク装着時の状態は確認していなかった。これが後で・・・)





千切れたパッキンは一応瞬着で付けてはみたが、予想通りタンクにねじ込んでいるうちに大部分剥がれてしまった。仕方がないのでバスコーク(半透明)をたっぷり塗ってシールしておく。
んで再度取り付け、ウォッシャー液を満たし・・・

  ━━━━━━
   W. WASHER


・・・なんでまだ点いてんの?

改めてタンクを覗くと、フロートが上がって来てない。
これって・・・フロートパンク?こんなもんパンクするもん?

しばし思案ののち、5センチほどのコードの切れ端を持ちいだし、その両端の被服を剥き、コードのU字型に曲げたるの端々をセンサーのカプラーの各端子に差し込むに、見事紅き「W. WASHER」の文字消えぬる。

修理完了。(してない。全然してない。)


せめて、リザーバータンクの方ならちゃんと修理しようって気にもなるんですがね・・・
零号車のとタンクごと入れ替えようとも思ったが、案の定タンクの樹脂の劣化が激しいので取り止め。




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