特別企画

特別仕様車を追え



2014/1/29 マークU特別仕様車他を追加



Ahooオクにて発見した、後期型チェイサー特別仕様車「カジュアル2000」のリーフレット。
昭和54年10月発行。

かなり珍しいものと思われるので検証する。






特別仕様の「10ポイントの魅力」と称して、

@ 衝撃吸収バンパー
A サイドプロテクションモール
B センターピラーブラックアウト
C ドアサッシュブラックアウト
D 175SR-14ラジアルタイヤ
E ホイールリング
F 特別色センターマーク
G フルファブリックシート
H フュエルリッドオープナー
I トランクオープナー

の10点が挙げられている。
しかし最後の二つは全車標準装備だったりするので、単に切りのいいように10個にしただけという気はしないでもない。






このペラの一枚だけのリーフレットは殆ど特別装備の事だけしか書かれておらず、ベース車が全く不明である。
名前の通り2000ccなのは判るのだが、2000といっても4気筒か6気筒かすら判らない。
普通なら追加された装備から察しをつけるところなのだが、特別装備と言いながら元々標準装備なものも数に数えているあたりが混乱と困惑を誘う。

本カタログの装備表でオプション非装着の状態から考えると2000SXL辺りでもう怪しく感じられるが、ドアサッシモールが付いていないので4気筒、2000XLがベースと見るのが順当である。



・・・と、ここまで考えたところで気が付いた。

この特別仕様車唯一の本当に『特別な』装備、「F 特別色センターマーク」。
色が違うのであれば別品番が与えられているはず。だったらパーツリストに載せられている可能性が高い。
もしかしたら備考として型式が書かれているかも知れない。


パーツリストをめくってみると、しっかりそこに記載されていた。






RX40-DEKDS・・・4速フロアの・・・デラックスかよ!!

まあ確かに元がデラックスなら、結構な豪華装備と言えなくもないかも知れない。


しかし何でまた、よりにもよってデラックスベースで特別仕様車を作ろうと思ったのだろうか。
外観だけはGS並みとはいえ、コンソールはボックスナシだし時計はタコメーター位置の音叉式だしラジオはAMだけ・・・
どういう層向けだったのか?シブチンの見栄っ張り向け?このリーフレットには「トヨタオート中部」の判があるが、全国版でなく中部地方のみの販売だったのか?土地柄ゆえの仕様なのか?謎である。




※追記
その後同車の新聞広告を確認。全国展開だったようです。


…だ…駄洒落…?





また同じ昭和54年10月には、マークUにも特別仕様車が登場している。





こちらはLGエクストラ仕様のセダン・ハードトップがベースとなっており、末期のグランデに設定されるツートーン・カラーが先行して採用されたようなのが見所である。ただパーツリストで確認するとベージュ以外の黒・ワインの内装色も設定があるので、ツートーンが推しであったが通常設定のボデーカラーも選択できたのではないかと思われる。

この時期既にM-Uエンジンも53年規制適合になっていたため“MX40”の型式だけではエンジンの判別ができないが、少なくともA/Tのキャブ車のがあったのは確認できている。恐らくはキャブのLGのみの設定でミッションは自由に選べたのではないか?と想像するが、資料不足のため断言できる内容は少ない。というか大部分がパーツリストと現存車からの推測である、のでこの辺りの内容は裏の取れた事実として真に受けたりはしないでいただきたい。というか詳しくご存じの方いらしたらどうか是非ご教授下さい。
想像の範囲ではあるが妥当であろう線として、
・マルーン/シルバーのツートーン・カラー
・カラードサイドモール(たぶんマルーン)
・カラードホイールキャップ(マルーン)
・特別色トップマーク 等が用意されていたのではないかと思われる。

面白いのはカラーナンバー。
特装色の扱いなのかエンジンルームのネームプレート(所謂コーションプレート)のカラーコード打刻が「000」になっているという。000番というカラーの設定はないので、コードを見ても色がなんだかわからない。なのでマルーンと言ってももしかすると末期型グランデ用ツートーンのアグライア・マルーンとは色が異なる可能性だってある。下がウェブレット・シルバーなのは恐らく変わらないと思うのだが。



ご紹介できる画像がこういうのしか…広告が見付けられればいいのですが


また他に個人的に興味深いのはカラードホイールキャップで、末期のグランデのものと同じかと思いきや、品番を見る限り通常のLGのものと同じタービン状のタイプである(上の写真の個体は後年交換されていると思われる)。
通常黒色塗装の部分がマルーンだったのか、それとも新たに外周や中央がペイントされていたのか…謎である。



10桁品番の後に更に2桁付くのは、色の区別を必要とする部品





この際なのでついでに。
末期のマークUにも特別仕様車があったのを発見。
「フレッシュウェイ」というニックネームが付けられているが、「エアコン付特別快適車」とは少々前時代的な呼びようである。





セダン・ハードトップ・ディーゼルのGLに設定され、 エアコンの他ナンバーフレーム、サイドバイザー、ロゴ入りマッドガードが付いて全国限定2,500台。特別仕様車と言うのもいささか大袈裟な、要するにお買い得車である。
しかも発売はモデル末期も末期の昭和55年7月。値段は書かれていないが、どの程度お買い得だったのか気になる。


またパーツリストを見るとこれとは別に、同年6月にもディーゼルGLオートマチックにLシリーズの幅広ドアサッシモール、リアナンバーポケットガーニッシュを装着した特別仕様車があった模様。これも気になる。









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